秒殺の質問。

五月も下旬の話。(まだ五月?)
とある日、早退することになったので、新人にあれこれ引き継ぎをする。
もっともらしく頷く新人。……本当にわかっているのかなぁ。
作業の引き継ぎはしたものの、例えば緊急連絡先とかの説明はしなかった。
その上で「なにか質問はない?」って聞いた。
(意地悪な先輩リープ)

そしたら後輩は実に腫ればれとした表情と自信を持った声で答えました。
「質問は特にないです!」
「本当に? これで大丈夫?」
「大丈夫です!」
「……例えば、自分ではわからない事を今日中に判断してほしいって言われたらどうするの?」
そしたら急に表情た固まる新人。やっぱり頭になかったな。
まぁ、頭にないのはしょうがない。きっと僕の話も表面上で受け取って頷いていただけなんだろうし。入社して一ヶ月じゃあそんなものでしょ。
ここは新人育成ちゃ〜んす!ってことで、ちょっと考えてもらおう。
「んじゃあ、もう一度質問がないか考えてみて。今教えてた作業以外でもいいからさ。不安だからつめておきたい事柄とかない?」
これですこしは考える作業をしてくれるだろう。

……そう期待していた時期も私にはありました。

新人は僕に言われた瞬間、ほぼ即答で答えました。
「質問の質問を教えてください」
「え? 質問の質問?」
「私は何を質問したらいいか教えてください!」

いや、それを今考えて欲しいっていったよね!
そこまで僕が考えたら意味ねえじゃん!
……なんだこれは。ようするに先輩であるお前の指示が甘いんだよって言いたいのか?

それでも少しは考える時間があってもいいだろ……
その上で「考えたんですけど、やっぱりわからないんで、何に気をつけたらいいか教えてください」的な回答だったら、まだ「やってみたけど駄目だった感」がでるじゃん。
たとえ演技だとしても、教えるよ。なんとかしようとした結果だからね。

だけど、新人の答えは僕の言葉のわずか1秒後ですよ。
秒殺ですよ! 秒殺!
もしかしたら、僕に言われるまで考えたけど、わからなかったから言ったのかもしれないけどさぁ。
努力している姿を見せる努力をしてよ!演技でもいいんだよ!
(本当は演技はよくないけど)

ある意味、素直なのかもしれない。
小狡い僕の考えの方が浅はかなのかもしれない。
……そう思わなきゃやってられない!

後輩の言葉を聞いた後、「あぁ……」と言ったまま固まってしまったリープでした〜
……これはなんて言ったら正解だったんだろうか……わからないww
(面倒くさいので質問の例をだしましたとさ)